6

「そろそろ出ようか？」
「はい♪」

オレと瞳は店を出て、徒歩でラブホテル街に歩き出した。

「ねぇ、玲さんて既婚だんですよね？」
「ん？あぁ、そうだけど・・・言ってなかったっけ？」
「聞いてます」
「だろ？」
「で・・・実は、私も・・・」
「えっ？既婚？」
「・・・はい」
「そうなんだ？」
「はい・・スイマセン」
「いや、謝ることないし」
「でも・・・言ってなかったから」
「いや、オレも聞かなかったし」
「スイマセン」
「人妻なんだ・・・」
「ダメですか？」

瞳が悲しそうな顔をする。

「いや、そうじゃなくて」
「じゃぁ・・・」
「見えないなって思って、人妻にｗ」
「そうですか？」
「そう・・・学生っぽいよ」
「え～、ソレはｗ」
「ホント」
「ホントですか？」
「あぁ、人妻なんて言われなきゃ分かんないよ」
「うふｗ」

人妻かぁ・・・割り切って考えてるのかな？