お人よしなのか。

自分では相手を大切に想い、お互いに心が通じ合っていると思っていたのに、相手からすればそれほどの存在には感じていなかったようで。

でも、一緒に居ると安心するとかで、遊んで「もらえていた」というコトなのだろう。


そんな告白を受けて、「怒る」という選択をせずに、「ゆっくり考えてごらん」と時間を預ける選択をして別れた。

とはいうものの、ひとりで考えるってのは自分の中でイメージを作り上げることだから、こういう場合「もう一度」と積み上げていく選択ではなく、「消滅」という崩してしまう方の答えを出してくると思うんだ。


もちろん、そういう選択肢を与えて、結末まで別離というかたちを想像しているのなら、オレもまた想いの力は弱かったのだろう。


実りの秋を迎える前に、誰かにそれを刈り取られてしまったようだ。それも自分の蒔いた種、あたたかい目で見守るだけではなくて、いろんなものを追い払う毅然とした力もなければ、豊かな秋と続く寒い冬をあたたかな気持ちで迎えることはできないのだなと、改めて思い知ったのでした。