- 名前
- hiro66orih
- 性別
- ♂
- 年齢
- 58歳
- 住所
- 東京
- 自己紹介
- 心で感じ身体で逝く 刺激的非日常を共に 楽しみましょう
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時空の隔たり
2008年08月31日 04:45
過去
現在
未来
時間の隔たりを埋めるのは不可能
未来に何が起こるかも予測不可能である
個体として離れていた時間を
取り戻そうと二人は貪り合う
何度も万度も
懐かしい香り
肌触り
声
指先
唇
未来なんていらない
現在が全て
未来が来ないように願う
舐め合い
嘗め合う
これは現実に起こっているとは
思えぬほどの快感が身体を支配する
本能
潜在意識
君を強く抱きしめる
吐息が漏れる
痛いほど
それだけで逝く
唇と唇が軽く触れるだけで逝く
舌と舌が絡み合い
唾液が滴り落ちる
未だお互い服を纏ったまま
怖い
今まで味わったことのない恐怖
快感と恐怖
何だこれは
一体どうしたんだ
天を貫かんとするかのような
脈打つ漢
大地を溶かすように
溢れ出てくる愛液
お互い寄り添ってないと
立っていることすら出来ない
まだホテルのドアを背にしたまま
「愛してるかは分からない
ただの背徳心か?それとも本物か?
なんだか怖い」
「怖いけど試してみましょうよ」
女は余裕の笑みを浮かべる
「お前も怖いのか?」
「うん」
上目遣いでうなずく
そのあとのことは
実はあまり覚えていない
ドアを背にどのくらいの時間が経過したか
女は首筋から胸に舌を這わせていく
俺はいま
確実に犯されている
恐怖を楽しんでいるかのように
女の舌は下へ下へと向かう
天を貫こうとしている漢を
弄ぶかのように
舌が舞う
女は漢を飲み込む
恐怖と快感が交錯する
オレは弄ばれている
思考停止
「どう?」
女が上目遣いで
漢を飲み込んだまま
瞳で訴えかける
その瞬間
女の頭部を手で押さえながら
夢中で腰を振った
女もおれの腰に手を廻し
抱きついたまま
美しい顔が獣のように逝っている
男も女も恍惚に達する
氷が解けるように
恐怖から解放される
現在を生きること
未来が永遠に来ないことを願い
この瞬間のみ自分で有るが如く
未来が来る恐怖から逃れることができる
つづく
このウラログへのコメント
アルツハイマーになってしまっても唇の感覚と言うのは、絶対に衰えないそうです。だからキスは大切な人と。
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