見てくれこの脚！

僕がまだ小さかった頃、競馬中継で杉本清アナウンサーが
「見てくれこの脚、見てくれこの脚、これが関西の期待テンポイントだ」と実況していたのをなぜか記憶している
関東馬全盛の時代に関西から現れた超新星テンポイントに対する関西テレビアナウンサー杉本清の渾身の実況だったのでしょう

「見てくれこの脚」を繰り返すあたりにテンポイントに大きな期待をする杉本清の思いがこもっています

テンポイントはその後もトウショウボーイやグリーングラスといった一流の馬たちと激闘を戦い、一時代を作った名馬だった

出走したレースで左後ろ足を骨折し、通常ならば即刻安楽死させるところをファンからの声で総勢30人を超える医師団が結成され、テンポイントを助けるべく手術が行われた
当時は競争馬一頭のためにこのような手術を行ったことはなく、このテンポイントのために行った手術が後の競走馬に対する治療の技術が確立されるきっかけとなった
ファンや医師団の思いは届かず、骨折から43日後の3月5日にこの世を去った
国内で競走馬の告別式が行われたのはこのテンポイントが初めてだった
そして、通常馬は棺桶に収めるためには脚を切断し火葬するのだが、テンポイントに対しては脚を切断することのないように特注の棺桶が作られ土葬されることになった
これらがいかにこの馬が皆に愛されていたかを物語るエピソードの数々だ

最後のレースになった日経新春杯でレースを中止した以外では、ダービーで7着に沈んだほかは1着11回、2着4回、3着1回がテンポイントの生涯の記録である
生涯17レースを完走したテンポイントの前でゴールした馬は12頭しかいない
また、鹿戸明騎乗での記録に限れば、16レースでテンポイントの前でゴールした馬はたったの6頭だった




で、見てくれこの脚！
この女の子はテンポイントではなくてU-KIです(笑)

この子もその筋（って、どんな筋だよ！）では有名な女の子です