ときめくときと、ゲンメツするとき

　昨日、風邪を引いたらしく布団から起きられなくなった。日曜日だし、病院まで行くだけの体力ないし…
　とりあえず、だれか、食べ物と、飲み物を買ってきてぇ！と誰かに頼むことにした。

　しかし、友達たちに、片っ端から連絡するものの、なかなか暇人はいない。

　やっとつかまえたのは、サエない男の子Aくん。いつも、パシリ扱いされているためか、すっ飛んできてくれた。

　…やさしいやん。

　ただ、寝てるだけの私を見て、氷枕とヒエピタをかって、戻ってきてくれた。
　
　…気がつくやん。

　なんか、さえないなんておもってたけど、カッコいいかも…

　しかも、
　「元気になったら、食べなよ？」
　といって、枕元に何かを置いていってくれた。

　いいやつだ…。ときめいちゃう。
　
　そして、そのまんま、薬もきいてねた。

　真夜中、おなかが減って目が覚めた。

「そうだ、あいつが、枕元に食べ物を…」

　そうおもって、手を伸ばす。コンビニの袋に入ってる。すぐ食べれる系だろう…なにかなぁ、オニギリ？パン？それとも…、

　そう、おもって、取り出すと、ずっしりと重たいシーチキンのカンヅメと、食パンが一袋はいっていた。　

　やっぱり、なんか、さえないわ…