生殺与奪？

　とある文章を読んだ。
「調理を家の外に出すことの意味は想像以上に大きい」
というようなことが書かれていた。
要は，人間というのは，調理の過程で自分が生きるために他の命を破壊せざるをえないということ，そしてそのときその生物は渾身の力をふりしぼって抗うということを身をもって学ぶはずなのだが，そういう体験の場所がどんどんなくなっていっているということ。
それと同じように，人間の誕生の場面や死の場面というのも家庭から病院に移されていき，体調がすぐれなかったり，ちょっとした怪我くらいで，すぐに病院に行ってしまう状況にさえなっているということも書かれていた。
これを見て正に「そうだよなぁ」と思ってしまった。
色々な食べ物が人間の手によって生成されているような感覚に陥っていたり，人の生や死が自分と関係ない出来事であるかのように思ってしまっていたり…だいたいみんな病院行きすぎだよ。
そういえば昔，うちの爺ちゃんが言ってたな。
「病院に行くと病気だって言われるから病院に行かないんだ」って。
ちょっと話しが変わっちゃったかな。

　皆さんは，病院に行きすぎてはいませんか？