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趣味は読書、ファウンダー

2023年01月29日 07:26

裏で日記を書いてしまったので、オモテを使って。
古い映画だが「インサイダー」など、企業の内幕を実名で描いたものが、いくつかある。
「ファウンダー」もその一つ。
前に一度見たが、もう一度見てみた。
マクドナルド」の内幕暴露の映画で、一人の中年から初老に差しかかろうとする営業マンの、執念と野心を中心とした話である。
田舎のこじんまりとした兄弟経営のハンバーガーショップだった「マクドナルド」の画期的システムに目をつけたレイは、フランチャイズ化を持ちかけ、大成功するが、あくまで誠実に堅実に商売をしようとする創業者と、利潤を追求するレイとの間に軋轢、葛藤が生じる。
不動産という「絡め手」を使って、レイは創業者兄弟から、「マクドナルド」の全てを手に入れてしまう。
レイが最後の交渉の後、男子トイレ創業者の弟と交わす会話で、一番惹かれたのは「マクドナルド」というネーミングだったと告白するのだが、なるほどと思った。
ともかく野心だけで突き進むレイのマイケル・キートンはいわば嫌われ役で、創業者兄弟は好意的に描かれる。
しかし、レイは決して悪人ではなく、野心に突き動かされた結果、そうなってしまったということだろう。
糟糠の妻とも、離婚して野心的で若く美しい妻を、略奪婚してしまう。
フィクションでなく、実在の大企業の内幕をこのように描いてしまうのは、アメリカ映画の一つの特徴だと思う。
ファウンダーというのは、創業者という意味らしいが、何一つ創造せず、乗っ取っただけで、最後には創業者まで名乗ってしまうのが、皮肉というか厚顔無恥とさえ言えそうである。
しかし、反面このレイの執念が無ければ、現在のマクドナルドは無かったのだと思えば、単純に感情的に批判も出来ないとも思う。
決して、愉快ではないのだが。

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