驚きの破裂音

7月31日13時頃、それは起こった。
　家の中にいた私は、外で破裂音を聞いた。最近、ガスに火が付き、爆破する事件があった。一瞬、そのことが頭をよぎった。ともかく、外に出る。しかし、私が聞いた音がなかったかのように、人は動いていた。不審に思いながら、家に戻って驚いた。玄関の外においてあった孫の自転車の後輪が破裂しているではないか。
　孫の自転車、そろそろ買ってやろうと、ホームセンターに行ったのは、6月のこと。昔ながらの小売店では、見比べる在庫がないだろうと判断してのホームセンターであった。しかし、ここでも品数は少なく、デザイン、大きさの点で、問題があり、メーカーに問い合わせるということになった。
　コロナの影響で、大人の自転車の需要があり、子ども用にまで手が回らない。それが一つ。中国などの外地から、部品が滞っている。それが品不足の原因であった。週明けに連絡があり、当分品物は入らないという。
　そこで思いついたのがネット販売だった。いくつか選び出し、ダウンロードして気に入るやつを探させた。話はうまく進んだ。楽天市場と言うことで、それなりに信用したのがそもそもの始まりだった。
　商品は7月末に届くということだった。かつて、ネスカフェで大人の自転車が当たり、送られてきたことがあった。もう25年も前になるだろうか。組み立てすることなく、そのまま乗れた。
　ところが、今回はコンパクトに分解されていて、組み立てが必要だった。暇に任せて、組み立て始めたが、パーツのボルトやナットの大きさがばらばらで、ネジヤマも歪んでいる。つけにくいことこの上ない。この時点で失敗したと思った。安かったのが利点だった。しかし最終的には、近くの自転車屋で、チェックをしてもらわなければならなかった。無料でないから、決して安い買い物にならなかった。
　そうして仕上がった自転車に、孫が乗ったのは、店から家までと、近くの駐車場で半時間足らず乗ったくらいだった。
　破裂音がしたのは、昼食を済ませ、妻が孫を寝かせに連れ出している間だった。メーカーのはっきりしない自転車。規格でない部品？買った私が悪かった。安全性に欠けることが歴然とした以上、返品することにした。写真を撮り、交渉をした上で。