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「響−HIBIKI」感想(1)

2018年09月16日 13:04

「響−HIBIKI」感想(1)

12時ごろ、映画を観終わりました。
直後の想いをまとめました。
後でまた、冷静に書き直すかもしれませんが。今の想いを残します。


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久しぶりに、鉛筆を走らせる音を聞いて、懐かしさを覚えた。

一人の女子高生は、小説感想を知りたいがために、
新人賞に応募する。

鮎喰 響

そして響は運良く…違う。
世界が彼女が世に出ることを望み、編集者を動かした。
そう、感じさせるほどの圧倒的な才能と存在感を示した。

結論からいえば、
響は、社会で生きていくには障害が多すぎるだろう。
大抵の人間は、批判や皮肉を言われても、先のことを想像してやり過ごすことに重きを置く。
事を荒だてても、いい試しがないからだ。
でも響は違う。
敵意を、悪意をぶつけられたら、それ相応の反撃に出る。
響は劇中でこう話している。

喧嘩を売られたと思ったから、私は買った」

それ以上でも以下でもない。
とてもシンプルなことだ。
シンプル過ぎて、他者に言い分が十分に伝わらない節はある。

響は仮に賞を取らなくても、
今までそうして来たように、変わらない日々を送るだろう。
面白い本を読んで、何かを見て触れて物語が心から湧いてくる。
そして書く。書く。書く。
書き続ける。
響はこうも言っていた。

「私は書き続ける。まだ傑作を書いていないから」

だから響は将来、
仮に主婦になっていても、
引きこもりになっていても、
下手をすれば、ホームレスになっていたとしても、
鉛筆と紙があれば、
どこでだって書き続けられる。
響を押し留めたり、抑え込んだり、あまつさえ断筆なんてあり得ない。
だから異端で、異常に人々の目には映る。
そしてそんな存在は目が放せない。
強烈な存在感を焼き付けてくる。
嫌が応にも、刻み込んでくる。それはとても痛い。
文芸界という小さな世界で、もがき苦しみながら、息をする人たちにとって……

鮎喰 響の才能は、神が生み出した毒だ。

このデジログへのコメント

  • ユリ 2018年09月17日 02:46

    天才が傍にいて「よし私も頑張るぞ!」ってなるタイプと「歯が立たない。」と諦めるタイプの人間がいて、この映画は「頑張るぞ」タイプが出てこないので不思議でした。凛夏が少しそうなのかな。

  • 銀樹 2018年09月19日 02:05

    > ユリさん

    響はそのつもりはないんだけど、結構完膚なきまで落とすから。
    それは皆がお茶を濁して言ってくれない一番欲しい言葉ではあるもののそこから、奮起するには相応のエネルギーがいるんだろうなと思う

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