- 名前
- roar
- 性別
- ♂
- 年齢
- 51歳
- 住所
- 東京
- 自己紹介
- 焦らず、おごらず、腐らず、陽気に笑い、 人を笑わせ、不器用だが全てに前向きに取り 組...
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【お題日記】初恋の思い出は?
2018年08月27日 21:07
消しゴムを忘れた。
だから、
僕は右隣の席のキミから消しゴムを借りた。
物静かで、どんな声だったかも
思い出せないくらいのキミに。
「消しゴム借りていい?」
キミは目を合わせただけで、
頷くことさえもせずに
僕に消しゴムをスッと差し出した。
確か、青と黒のパッケージの普通の消しゴム。
「ありがとう」
そう言って、すぐに消しゴムをキミの手に返す。
そんな日に限って、僕の鉛筆はよく字を間違える。
三回目くらいから、
キミは消しゴムを机の一番端に置いてくれるようになった。
僕も何も言わずにキミの机の消しゴムに手を伸ばすようになった。
五回目くらいに僕が手を延ばした時
キミは消しゴムをカッターで半分に切って、僕にくれた。
あの夏、僕は消しゴムよりも、鉛筆よりも、
カッターよりも、キミと僕を繋げる言葉になりたいと思った。
例え、上手な言葉でなくても、
気持ちを確かな想いに変える言葉になりたいと思った、、、








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