妻の帰りを待つ～♪

妻が何も言わずに車で出て行った。

はじめは，「思い立って，近くの店にでも買い物に行ったんだろう。」と思っていた。

しかし30分経っても，40分経っても戻らないので，

もしかすると～…　と思った。


　『きっと，娘の勤めている工場が，豪雨の被害後，明日から出勤できると上役から通知があったので，

その工場へ行くための道を試験に運転していったんかなぁ。』と。

　そうなんだ。

　工場は，再開できるとは言っても，その通行する道は通常の道は通れない。

復旧にはまだまだ時間がかかる。

　ただ唯一の道があると聞いた。その道を知っているのは，ある工場の上役の人だけ。

それで，娘は，このままでは，その上役の人の車に乗せてってもらうことになる。

　ありがたいことではあるが，この災害の最中，人のご厚意に甘えてばかりいてはならない。

自分の家の者が動ける人がいるならば，家族の者でなんとかしなければ～。


　そういう思いから，その工場へ行く道順を確かめに行ったのだと思った。


　LINEでメールを送ってみた。

　すると，娘から返信があった。

　「ごめんね。工場へ行く道を確かめに母さんと一緒に行っていた。

何も言わずに行ってごめん。もう帰り道だから。」という返信だった。

　やはり，そうだったのだ。行き先がわかって少しあんしんした。

　しかし，この時期，様々な道で，がけ崩れがあったり地盤がゆるんだりしているし，

夜道は暗がりで一層危険だ。

　私は，LINEで

　「わかった。気を付けてかえってきてください。」と変身した。




しばらく待っていると～　

　つい先ほど帰ってきた。

　よかった。～♪　♪