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趣味は読書、我が人生に悔いあり
2018年02月01日 02:39
一杯機嫌で、適当に調子に乗っているので、もう一つ書く。
自分の意志で、それまで読んでいた「週刊少年ジャンプ」から、文庫本に読書の対象が変わった頃、本当に注意深く、熟慮していたら、もっと沢山の本を手に入れられたと、今更ながらに思う。
まだ、興味の対象が幼かった頃、角川文庫には、江戸川乱歩の大人向けの小説が、二十冊出ていたし、北杜夫も遠藤周作も人気作家で、ほぼ単行本がそのまま文庫化されていた。
横溝ブームの時は、本当に夢中になっていたのに、全部を集めきれなかった。当時なら、いつでも手に入ったのに。
講談社から江戸川乱歩全集が文庫で出たときも、途中で、挫折した。
その何年も前に、国枝史郎伝奇文庫というのが出ていたが、それも買わずじまい。
文春文庫の大江健三郎の「青年の汚名」は大江がノーベル賞を貰っても、復刊されなかった。
ソルジェニィツインの「収容所群島」も今では読めない。
ちくま文庫で「坂口安吾全集」や「夢野久作全集」が文庫でが出ていたが、それも今は、人気の巻しか読めない。
小学館文庫で中上健次の選集が出ていたが、それも今では読めない。
現代教養文庫では、ジャックロンドンの諸作ややはり夢野久作、小栗虫太郎、の傑作選。
福武文庫では、ドストエフスキーの前後期短編集。ガブリエルマルケスの作品集や一部しか読めなかった内田百閒の諸作。
旺文社文庫にも、内田百閒の旧仮名遣いの諸作、黒岩涙香などという作家のものもあり、またオリジナルのマークトウェインの作品も幾つかあった。
トウェインとは言えば、ちくま文庫で「マークトウェイン自伝」が出ていたが、とっくに絶版。アンリファーブルの弟子が書いた「ファーブル記」なども手に入らない。
西村寿行、畑正憲、石坂洋次郎、源氏鶏太、開高健、平井和正、光瀬龍、小松左京、眉村卓、そして大藪春彦。
枚挙に暇はないが、もっと注意深く、熱心に文庫本を読んでいれば良かった。
しかし、最近個人的には、ちくま文庫でスティーブンキングの「死の舞踏」(ホラー評論集)が復刊されたり、河出文庫で干刈あがたの「ウホッホ探検隊」や小栗虫太郎の「人外魔境」が復刊されたり、ちくま学術文庫で昔、別冊宝島だった「知的トレーニングの技術」が出たり、最も最近では、野間宏の「真空地帯」が岩波文庫で出たりと悪いことばかりではないが、どちらにしても、本は永遠に手に入るものではなく、むしろ一期一会的に手に入れた方が良さそうである。
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