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村上春樹のインタビュー(新聞記事)を読んで
2015年04月22日 17:04
私が共感したこと。
オウム真理教による地下鉄サリン事件で、たくさんの人が亡くなった。その一方で、多くの死刑判決が出ている。人の死は、どのような意味においても重いもの。被害者たちの話を一生懸命に聞いてみると、みんな物語を持っている。身銭を切った自分の物語を。でも、オウム真理教の人の語る物語は、本当の自分の物語というよりは、借り物っぽい、深みを欠いた物語であることが多い。電車に乗っても、以前はただ人がたくさんいるなあというくらいだったが、今は一人一人に物語があって、みんな一生懸命生きているのだなあと感じる。
先日、60年代に作られた映画「アルジェの戦い」を久しぶりに観たが、植民地の宗主国フランス(悪)からの独立のために闘うアルジェリア人(善)を描いているが、行われていること自体は、現在起きているテロとほとんど同じことに気づき、ずいぶん複雑な気持ちになる。今、善と悪が瞬時に動いてしまう善悪不分明の時代に、この映画を観るととても混乱してしまう。今いちばん問題なのは、国境が無くなってきていることで、「テロリスト国家」をつぶしても、テロリストが拡散するだけ。
東アジア文化圏にはとても大きな可能性がある。日本の歴史認識の問題はすごく大事なことで、ちゃんと謝ることが大切だ。細かい事実はともかく、他国に侵略したという大筋は事実なんだから。「原子力発電所」は「核発電所」と呼ぼうと提案している。「nuclear plant」は核発電所だ。原子力は「atomicpower」だ。「原子力」が核の平和利用を連想させるので「原子力発電所」と言いかえているのだろう。今後はちゃんと「核発電所」「核発」と呼んだらどうか。
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