別れの涙

その子は 4歳
当時リハビリに通院しているなかでは最年少

佐藤遥香（仮名）ちゃん
左下腿骨骨折した女の子



化骨も形成されgipsもシャーレ（gipsを半分にしたもの）となり
荷重OKになったのだが
なかなか患肢に体重負荷出来ず
歩行訓練のオーダーがリハビリへ来た

まず、患肢を付くことから始め

立位の保持

平行棒内での歩行

松葉杖歩行

片松葉杖歩行

松葉杖除去しての独立歩行

さすがに若い(笑)だけあって早い

まぁ 4歳だから なかなか言うことが理解されずにこちらが頭を抱えることもあったさ

ほぼ遊びの感覚で ほめながらおだてながらの
数日間を過ごし なんとか歩行可能となった



リハビリ的にはもう卒業でいいんじゃないかと判断を下し Dr.への診察へと回した

Dr.も もういいでしょう
ということでこれで終了～

で、最後に歩いて帰っていこうか
とベットから降ろしたとたんに
泣き出して 全く歩かなくなっちゃった

足すら付けない…

Dr.もNrs.もお母さんも自分も ？？？

結局 お母さんに抱っこされて泣く泣く帰って行ったんだけど 最後まで顔を上げることは
なかった…

よっぽどここでの数日間が楽しかったのかな



部屋へ帰ってスタッフにその話をして

「いたいけな女の子を泣かすのは いくつになっても心が痛むぜ ふっ」

『はいはい バカ言ってないでさっさと仕事しますよ』

簡単にあしらわれた…



もう!!

これだから男のロマンのわからん輩は…



『え？なんですか？』

「何でもねぇよ はいはい 仕事♪仕事♪」



卒業は 嬉しい

でも どこかさびしい気分もある

また来てね とは言えないけれど
ちょくちょく顔だけでも見せに来てくれると
すごく嬉しい♪

完治した姿は 自分の みんなのモチベーションが上がる

これだって一つの「縁」

たくさんの「縁」は自分達の支えにもなる