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ラーメンの鬼・佐野実さんが死去。生前語った「私語禁止の店」にした想いとは

2014年04月12日 19:44

ラーメンの鬼・佐野実さんが死去。生前語った「私語禁止の店」にした想いとは

ラーメンの鬼」。

そう呼ばれて多数のメディアに登場していた「支那そばや創業者佐野実さんが、4月11日に多臓器不全のため川崎市内の病院で亡くなりました。

享年63。 

店での

「私語禁止」

携帯電話禁止」

などを打ち出した、”めんどくさい店”のハシリでもあった「支那そばや」。

週刊SPA!(2012年9月18・25号)で、佐野さんはその想いを熱く語っています。

「バカすぎ!飲食店ローカルルール唖然

というアンチ特集だったにもかかわらず、取材を受けてくれ、取材陣を唸らせたラーメン求道者のインタビューを再録し、哀悼の意を表します。

「お喋りをする客は『塩』を頼まないでください」、

「強度の香水をつけた方の入店お断り」、

携帯電話の店内使用禁止」。

今のように、メディアラーメン職人が取り上げられることはほぼなかった時代に、そうしたルールを打ち出したことで知られる「支那そばや創業者佐野実氏。

当時は異端視されたが、これには意味があったという。

「携帯や香水、私語、これらは全部ラーメンを邪魔するもの。だって、食べてる途中に携帯で話してたらラーメンが伸びちゃうだろ。香水ラーメンのニオイを消しちゃう。ウチはカウンター15席の小さい店だったから周りにも迷惑」

佐野氏からすれば、すべては麺やスープをベストな状態で食べてほしい一心だったというのだ。

「こっちは真剣にうまいもん出そうとしてんのに、食べる側のマナーが悪かったらさ……。例えば、フランス料理食べに行って、そういうことする客はいないでしょ?ラーメンだってそこは一緒」

それでもルールを守らない客は

「帰れ!!」

と一喝してきたという。

「そうやって帰した客は50人ぐらいはいたかな。俺、ラーメン屋25年やってるけど、『いらっしゃいませ』『ありがとうございました』は、今でも言ったことがない。頭を下げて『ありがとうございました』『また来てください』なんて言わなくたって、うまけりゃ客は来る」

そんな佐野さんから最後に一言。

「こっちは客との真剣勝負。その店の規制が嫌なら、行かなきゃいいだけ。逆に、自信がない店は、無愛想になんかできないはずだよ。俺は、客へのお礼は味で返す!そう思って研究してきた」

なるほど、たしかに佐野氏の言うことも一理あるかもしれない。

報道によると、亡くなる1週間前、本人の強い希望によって病室に「支那そばや」のラーメンを持ち込み、10本ほど麺をすすったのが”最後のラーメン”となったそうです。




冥福をお祈り申し上げます。

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