- 名前
- ECHO
- 性別
- ♂
- 年齢
- 42歳
- 住所
- 京都
- 自己紹介
- ステキな笑顔に会いたいです 気が合う人より 氣が会う人に 会いたいです
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奇跡なんてない
2013年12月24日 22:34
二つ上の姉がいる
変な人だ
大学では女性学を学び、卒論のテーマにアダルトビデオを取り上げ、私や私の友人にアンケートを取っていた
大学卒業後、すぐに結婚して、旦那が鬱になったりしながら10年、子供がいなかった
二年前、姪が産まれてから知ったけれど、何回も流産していたらしい
そこそこショックだった
私は血のつながりに、特に重きを置いていないし、兄弟仲も良くはなかった
弟ができ婚して、一年経たずに別れたりしたけど、その間一度も顔を合わせなかったし、甥(戸籍上は甥ではない)にも、つい最近初めて会った
誰かさんの影響で、最近は実家にも良く顔を出していたけど、家族、ってそんなに大事ではないと思ってる
今も
でもそこそこショックだった
その、二歳と二ヶ月の姪が亡くなる
少し前から入院してるらしいというのはFacebookの姉の投稿で知っていた
院内にサンタが来たらしく和やかな、幸せそうな、そんな投稿だった
22日の夜、母から連絡があった
『姪に大きめの脳腫瘍が見つかった、25日に手術をする』
びっくりした
腫瘍、という言葉のインパクトに一瞬思考が止まった
気が気でないまま、しかし、日付変わる間際で電話をしようにもメールの返事もなく、姉に直接連絡するのも憚られたが、兄弟でのLINEに姉がメッセージをよこしてくれていた
出来ることならなんでもする
そう送った
23日、朝には姉が感謝の意と、病棟には両親と祖父母しか入れない事を教えてくれた
母に電話し、しかし母もしっかりとは説明を受ける前らしかったが
年末で人でが少なく、手術も何時間にもなる、大掛かりなものになる、と
あと、姪はずっと寝ていると言っていた
私は気が気でなかった
じっとしていられなかったけど
姉と顔を合わすのも何だが怖くて、そもそも面会にも行けないし、でも落ち着かなかった
23日の夜、容体が急変して緊急手術になったという連絡が入った
ドレナージ、というやつらしく
瞳孔が開き、呼吸も止まったと聞いた
応急処置的なものだったのか、手術は4時間ほどで終わったらしく、人工呼吸器に繋がれている、姪の体力、生命力次第だみたいなことを姉が言っていた
何の気休めにもならない
でも本当に思っていた事をそのまま伝えた
大丈夫だよ、おかあさん、しっかり、って
でも、本当の本当は怖くて怖くて仕方なかった
弟の友人も一歳半の子供に脳腫瘍があったらしく、妙に詳しくLINEで姉とやりとりをしていた
腫瘍除去の方法だとか、大きさだとか
やりとりを見ていると自分だけがマイナスにマイナスに考えてしまっている気がして、恥ずかしくなったが
でも、怖かった
弟も、しっかり考えてメッセージを送っているんだろうけれど、私には楽観的すぎる気がして、でも、実際どうかもわからなくて
きちんとした状況がわからないまま、何だか頭がおかしくなりそうだった
把握するのも、怖かった
私は祈った
サンタクロースや、神様がいるなら
俺の家族を守ってくれ
24日朝、母に連絡
25日に摘出手術をする予定ではあるらしいとの事
その手術中に、万が一ということはあるのかと聞くと
かなり大きいからなんとも
と答えがきた
昨晩のLINEのやりとりを思い出して、万が一なんてことを考えているのは私だけなんだろうかとか考えるけど、母の真意は聞けなかった
母の声は、とても疲れていた
もちろん、姉にも直接連絡を取ることは、できなかった
昼の仕事中もずっと考えていた
電話対応の中に、子供のためにクリスマスプレゼントを用意する親の気持ちを考えてくれ、と言われて、気が狂いそうになった
仕事終わりで上司に少し状況を話した
私自身、どれ程の状況かは分かっていなかったが、休みをもらうかもしれない、と、どうしても頭から離れない、万が一の事を告げた
幼児の脳腫瘍は、年間10万人に1人程らしい
夜は仕事が無かったので、職場の人と呑みにでもという話も以前上がっていたが、ぼーっとしながら帰宅した
クリスマスを祝うなんて気には、さらさらなれなかった
21時6分
母からメールが着た
目を開けない、手術ができない
とだけ
迷わず電話して
どういうこと?と聞くと
昨日の緊急手術のあとから自発呼吸もなく、目も開けない、少しずつ腫瘍が脳を圧迫して、その内心臓も止まる、日本の法律上、現時点で延命を止めることは出来なく、何もしないわけじゃないけど、何もできない、あとはその時を待つだけだ、と言われた
母は泣いていた
言葉が出なかった
私は姉が別段好きじゃない
父によく似ていて私はむしろ嫌いだ
血のつながりなんてものなければ、姉でなければ、興味もないし、本当に話もしないだろう
でも、でも
ひどすぎる
あの子はまだ、二歳だ
まだ、二歳なんだよ
それに、姉がとても望んで、愛していた子供で
今日はクリスマスイヴで
姉の、誕生日なのに
ひどすぎる
ひどすぎるよ
母と共に私も泣いた
サンタも神様もひどすぎる
こんなに神に祈ったことも
サンタに願ったこともなかった
俺の家族を守ってくれ
正月に、実家に行くつもりだったが、どうするかわからない
あの子が生まれた時、本当に嬉しかった
わくわくした
未来があった
私は多分、結婚しないし、子供も作らない
多分、今後、神にも祈らないし、サンタにも願わない
ひどすぎるわ
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