止まった時間

愛していた人から

別れを切り出された

別れたくない

どうであろうと貴方の隣にいたい

涙も同情も媚も肉欲も

すべてが無駄だった

「もう君を愛していない」

絶対的な拒絶

塵に集る蠅を見るように侮蔑さえ含んだ瞳

その時から私の時は止まった

白痴のように薄ら笑いを浮かべて

世間に媚びへつらい生きていく

貴方が居ない

貴方の居ない私の人生に何の意味が有りましょう
時だけが過ぎ

肉体だけが年老いても

心は変わらず

あの時に止まったまま

いっそ死ねと言ってくれれば良かったのに

貴方にそんな度胸は無い
貴方にそんな重荷は背負わせない

薄ら笑いを浮かべながら
今日も生きる

止まった自分の時間

時の無い時間をさまよいながら

貴方の夢を見るために