個の意識

私たち日本人の意識は、個というもの以前に大衆を基準にする傾向がある。たとえば早坂隆著の『世界の日本人ジョーク集』にはその顕著な例が載っている。
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ある豪華客船が航海の途中に沈みだした。船長は乗客たちに速やかに脱出して、海に飛び込むように指示しなければならなかった。
船長はそれぞれの外国人乗客にこう言った。

アメリカ人には「飛び込めば、あなたは英雄です。」
イギリス人には「飛び込めば、あなたは紳士です。」
ドイツ人には「飛び込むのが、この船の規則となっております。」
イタリア人には「飛び込むと、女性にもてますよ。」
フランス人には「飛び込まないでください。」
そして　日本人には・・・
「みんな飛び込んでいますよ」
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確かに、各国のお国柄が見て取れるジョークだ。


このように日本人は、他人（大衆）の行動を基準とし、個の主張より他に合わせる事を好む傾向にあることがよくわかる。