- 名前
- ぱすかる
- 性別
- ♂
- 年齢
- 73歳
- 住所
- 福島
- 自己紹介
- 中身は40代。 気が弱く臆病だが、ココロは獰猛。
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つばめ
2013年06月05日 19:49
毎年、まいとし、初夏になると、ツバメがやってくる。
階段の3階の壁の隅に、つがいで一心不乱に、巣を作る。
ちょうどそこは、敵の死角に当たる。考えたモノだ。
巣を作るといっても、以前作った巣だから、それほど手がかからない。
ま、リフォームで手入れするくらいだ。
巣は大きくない、どちらかといえば、小さい。
いつしか、みると、5匹、雛がいた。
つがいは、ひっきりなしにエサを運ぶ。
エサを運ぶつがいを見て、カラスは雛がいることを疑う。
カラスが雛の近くに来ると、つがいはカラスに向かって大胆になる。
死角にいるから、カラスはまだ確信が持てないでいる。
いると判断すればカラスはしつこいから、簡単に諦めない。
メスは隣の廃墟の巣に陣取って、雛を見守っているが、
オスは1階の階段で脇の隅にいる。
つがいは朝起きると、忙しく、エサをせっせと5分おきに運ぶ、
なにせ5匹の雛だ。
農村の田園ならエサに不自由しないだろうが、都市部では難儀する。
つがいは、遠くまで遠征しなければならない。
つがえがエサを運ぶと、逃がすまいとして大きな口を開けて、身を乗り出す。
5羽の雛の住まいにしては、リフォームの巣は、小さい。
しかし、毎年、まいとし、同じ巣で繁殖に励んでいる伝統ある巣だ。
おいそれとは新築するわけにもいかない。
つがいが、遠く遠征から帰ってたとき、3匹しかいなかった。
カラスに連れて行かれたとカンチガイしたらしく、
マンションの周囲を、つがいで、鳴きながら大きく旋回している。
ピー、ピー、
2匹は、巣の周辺を小さなグライダーのように、ひっきりに宙を滑って交差する。
チッ、チ、チ、チ~、チッ、チ、チ、チ~
つがいは、晴天の群青に吸い込まれて、周回している。
そしてまた、低空で2匹の雛を探している。
ぴっ~、ぴ~
2羽の雛は階段の片隅に、寄り添うように、折り重なっていた。
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