ここでしか言えないから

身内が入院した知らせを聞きました

声を大にして言えないから
ここで独り言のように書いてみる事にした

私が大学生の時…6年くらい前かな？
認知症だって診断があり、当時はまだ苛立ちが増えた程度で
全然なんの支障もなかった

しばらくして足が動きにくい、
手が震えるなどのことから検査の結果、
パーキンソンも併発してた。

これは脳の関係でよくあること

それから3年、別の病気で入院した事をきっかけに
状態は悪化

言葉を発することが困難になりつつも
やっぱり記憶に支障があるようには思えなかった

アルツハイマーが怖いのは
肉体的な死よりも精神的な死が先にくるということ

いつか私のこともわからなくなるんじゃないか
そう思うと
いつも胸が苦しくなった

家庭的な理由から
私が定期的に会いに行くことが増え

そんな私を嬉しそうに待ってくれているということも知り

昔のように出かけたり
話したりはできなくても
ぎゅっと握りしめる手と
訴えかける眼差しから
ここにいる私のことをわかってくれていると
強く信じてた

年末年始も会いに行き
また来るからねって言葉に
ちょっと寂しそうではありつつも
待ってると訴えかけてくれた

それから急変

予期していたこととは言え
こんなに早く来るとは思ってなかった

嚥下障害

食べ物を食べれなくなった…
薬も当然飲めない

医者が出したのは
胃瘻かこのままかの二者択一

胃瘻は実質的な延命治療
このままというのは老衰に近い形で
死を迎えることとなる

どちらの選択をするのかの決定権は全くないのだけれど
どちらにしても
会話ができる時間が
限られてくるような気がした

私は無知で無力

どうにもできないけれど
このまま時が立つのを待てる自信もない

なんとかして
再び元に戻って欲しい

まだまだ聞きたいことあるし
まだまだ話したいこともある

結婚する時には喜んでほしいし
笑っていて欲しい

そんな望みが少し薄れた

まだ可能性はあるけれど

私は無力だから
非力だから

せめて、もう少し話をさせて欲しい