夜神月はマキャベリズムの体現者か

塩見七生の「マキアヴェッリ語録」という本をパラパラっと読んでます。

ヒジョーに面白い。

すっげえ説得力がある。

宮本武蔵の『五輪書』でも、結構えげつないというか、自分を守るためなら手段を選ばない・・・みたいなところがあるみたいだけど、このマキャベリさんはホントすごい。

トップに立つ者は、悪党になれ、と。

それでいて、他人には公明正大、清廉潔白、誠実の塊みたいな奴だと思わせるようにもっていけ・・・・と。


なんでリーダーに悪の部分が必要かというと、世の中、悪人ばっかだからだ。




「君主にとって、術策など弄せず公明正大にいきることがどれほど賞賛に値するかは、誰もがわかっていることである。

しかし、われわれの経験は、信義を守ることなど機にしなかった君主のほうが、偉大な事業を成し遂げていることを教えてくれる。

それどころか、人々の頭脳を操ることを熟知していた君主のほうが、人間を信じた君主よりも、結果から見れば超えた事業を成功させている。・・・（中略）・・・要するに、人間的なものと野獣的なものを使い分ける能力を持っていなければならない。」



まぁ、きれいごとだけじゃ生きていけない・・・と。






で、読んでて思ったね。

デスノートにでてくるキャラクターなんか、マキャベリにとっちゃ理想の君主じゃないのか？


夜神月にしろ、Ｌにしろ、「限度を知らない」、倫理に縛られない、やり方だ。


特に主人公なんて、優等生と、悪党の顔を見事に使い分けて、周囲のものを巧みに操っていく。まぁ、最後には負けたけど。


多分マキャベリが今の時代に生きていたら、デスノート好きになってただろうな・・・
「夜神月は架空のキャラクターだが、チェーザレ・ボルジア以来の理想的な君主だ！」とか言って・・・・