- 名前
- 船場トシオ
- 性別
- ♂
- 年齢
- 49歳
- 住所
- 大阪
- 自己紹介
- 結婚してました。子供がほしいので、いい縁があれば再婚するとは思いますが、しばらくは独...
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100円玉ひとつの物語
2012年05月12日 00:42
この前俺は、少し遅れたが友人の誕生祝いのため
小さなケーキを買いに行った・・そこで色んな
ケーキを見ていると幼稚園児か小学1年ぐらい
の可愛い女の子がお店に入ってきた。
彼女はソワソワと緊張しているみたいで、入り口
の所で止まっている・・それを見た女子高生ぐらい
のバイトの店員さんが
「あ、ケーキを買いに来たのかな?お母さんと一緒?」
と聞くとブンブンと首を横に振り「あ・・お母さんの
誕生日で内緒でケーキを買いに来たの」と小さい声で
お返事していました。俺は(おー、こんな小さい子が
サプライズなんて偉いな)と思いつつ見ていた・・。
そして「どんなケーキが良いの?」と店員が聞くと
「イチゴが乗ってるのがいい♪」と言うので、店員さん
が「それならこのケーキでどうかな?」とそのお店で
1番安いショートケーキを示す。
その値段は320円・・確かにそのお店でイチゴが
乗ってるやつでは最安値のケーキである。
・・しかしふと女の子の方を見てみるとカバンは
おろか財布も持っていないように思える。
(お金あるのかな・・)と心配していたら女の子は
ポケットからお金を鷲掴みにして小銭を取り出した。
恐らくはちょっとずつお小遣いを貯めていたのだろう、
ジャラジャラと50円玉や10円玉、5円玉まで
出てくる・・
そして店員さんと一緒に数え始める・・
「100円、150円・・」
・・しかし残念ながらお金は全部合わせて265円
しかなかったみたいだ・・。
店員さんも何とかしたいと言う思いはあったと思うが、
バイトの身分上勝手に値引きするのもマズイのだろう。
そこで女の子にお金が足りないからケーキが買えない
事を説明しだす。
すると女の子はとてもガッカリした様子で半べそを
かき出した・・それはそうだ、お母さんを驚かせよう
と一生懸命お金を貯めて勇気を振り絞ってお店に来た
のに、これではあまりに無念である。
もちろん横にいた俺が「足りない分を払います」と
言えばケーキは買えるのだが、それでは意味が無い。
あくまで彼女の力だけで買わなければいけないのだ・・。
そこで俺は慌てて後ろを向き、100円玉を1枚
取り出して
「あ、さっきお金を取り出した時に1枚落としたよ」
と彼女の死角にお金を指差すフリをして100円玉
を1枚そっと置いた・・。
「ほらそこそこ」「あ、本当だー♪」と彼女はその
100円玉を拾い「お兄ちゃんありがとう!」と満面
の笑みでお礼を言う。
「ちゃんと落とさないように気をつけるんだよ(^^)」
「うん♪」
と頭を撫でながら一言だけ会話を交わすと彼女は大喜び
でケーキを買った、店員さんは事情を飲み込んでいた
ようで軽く会釈をして来た。俺は手を小さく挙げて応え、
お店を出る・・。
たった100円玉1つでも1人の人を助ける事も出来る
んだな・・そんな感慨にふけながら、顔も知らない彼女
の母親が喜んでいる姿を想像していた・・が、ここで
自分がケーキを買っていない事に気付いた(汗)
このデジログへのコメント
ありがとうございます(^^)
このまま店出たら、何しにいったのかわかんないですよね(笑)
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