おいしいお水

２０年くらい前に、見た写真があります。

どこで、誰と　見た写真かは全て忘れてしまいました。

だけどその写真は、私の心にずっとずっとありました。


積極的に探さないけど、ずっと探していました。

本屋さんで写真集を手に取り、心の中で探しました。

あるはずもないのに、キャパの写真展でもあったらいいなと

思いながら歩いていました。



何年も何十年も消極的に探して、またその写真は見ることが

できなくてあきらめてきていました。


あきらめている反面で、また必ずあの写真は私の目に触れる

とも思っていました。

私がこんなにも焦がれているからです。






昨夜　深夜に、その写真をもらいました。

心も体も全ての神経が、ざわっと震えました。

血が上に上に、あがっていく感じがしました。

体温も、わーっと上がっていく感じでした。


気持ちを沈めるのに、大変でした。


血はあがっていく感じがしたけど、涙は落ちました。

やっとまためぐり合えたことに泣いたのか、少年の笑顔に

嬉し涙を流したのか自分ではわかりません。




黄色い私も、あの少年と同じ水道が使える権利があると思うと

幸せです。