鏡をじっと見てご覧…相手をじっと見てご覧…

『瞳の奥の秘密-評価☆★☆★』

【ストーリー】
刑事裁判所を退職したベンハミンは、残された時間で25年前に起きた忘れ難い事件をテーマに小説を書くことを決心し、かつての上司で今は判事補のイレーネを訪ねる。それは1974年、銀行員の夫と新婚生活を満喫していた女性が自宅で殺害された事件。当時、渋々担当を引き受けたベンハミンが捜査を始めてまもなく、テラスを修理していた二人の職人が逮捕されるが、それは拷問による嘘の自白によってだった…。

素晴らしい配役に、ストーリーがこの映画を飾っている。過去と未来を交錯しながらの展開は、現在の複雑に絡み合った糸を一本一本ほどいていくかのように描かれている。最後には思いもよらぬ展開と自分への気持ちを伝えるところでエンディングを迎える。
ヨーロッパ映画ならではの重厚感とリズムを堪能できる作品。