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「クビとったるぞ!」JBC事務局長を恫喝した亀田父・史郎氏に協会が処分検討

2010年03月28日 20:45

現場にいた関係者によると、興毅の敗戦後、有明コロシアムの控え室で、史郎氏は大声で怒鳴りまくり、近くにあった机を叩いたり、椅子を蹴るなど大暴れして、現場は騒然とした雰囲気になったという。

 史郎氏が激怒したのは、3人の審判のうち、ドローとした1人以外の2人が、ポンサクレック(タイ)の勝利とした判定についてだった。

 史郎氏は試合後、WBCのスーパーバイザーも兼務していたJBCの安河内剛事務局長と、主審ガルシア氏、もう1人のWBCスーパーバイザーだったタンガラジャ氏の3人を自分たちの控え室に呼びつけて説明を求めたという。

 その過程で、5Rに発生した2度の偶然のバッティングについてレフェリーガルシア氏が「ポンサクレックに2点減点」と発言したことを指摘。実際には2度目のバッティングでは両者が負傷しており、WBCルールの「偶然のバッティングによる負傷では、負傷していないほうから1点減点」という減点対象とはならないものだった。

 安河内事務局長が、史郎氏の誤解を指摘し、結果的に「採点に問題はなかった」と断言。さらに「審判と話をすること自体がルール違反になる」と注意したが、史郎氏はこの説明にも怒り心頭。「審判が一度言ったことは変わらないだろう」などとゴネ続け、安河内事務局長に対して「おどれのクビをとってやる。おまえオレを怒らせたら、もう終わりじゃ!」などと恫喝したというのだ。

 さらに、リングサイドで観戦していた関係者は、こう証言する。

「そもそも史郎氏は、興毅のいた赤コーナーのすぐ後ろの席で観戦していたが、試合中に赤コーナーに近づいて、興毅に、ああしろ、こうしろと指示を出し、周囲にいた関係者に席に押し戻されていた。自分の席で怒鳴っているだけならまだしも、セコンドライセンスの停止処分になっている人間が、あんなことをしちゃいけないだろう」

 史郎氏は、過去にも日本人審判の判定に不服を唱え、試合後の審判に詰め寄って暴言を浴びせて問題視され、審判団らがJBCに対して、史郎氏の処分を求めて猛抗議をする騒動を起こしている。

 その当時から史郎氏をよく知る業界関係者の一人は、「あのオヤジは何かにキレると見境がなくなって、まるでヤクザみたいに相手に噛み付くことが頻繁だった。そもそも、そんな史郎氏に、JBCがその場その場で適切な処分をしてこなかったことにも問題あった」と振り返る。

 そして、この関係者は「だから、自分は『奴はまた何か問題を起こす』と言い続けていた。なので、あんな人物の処分を解除するなんて、とんでもない」と吐き捨てた。

 現在の史郎氏は、亀田ジムが所属する東日本ボクシング協会を通じ、ライセンス停止処分の解除をJBCに要望しているが、同協会の有力ジムの会長は、今回の暴走を受けて、こう指摘する。

「今回の興毅の判定負けは、誰が見ても明らかで、そのこと不満を言うこと自体がおかしい。協会やJBCは、ライセンス停止処分を解除するどころの話ではなく、反対に新たな処分を検討しないといけないだろう」

 2007年の次男・大毅の世界戦で、史郎氏は「タマ打ってもかまへんから」などと反則指示をしたとして、ライセンスの無期限停止処分を受けた。その処分が話し合われた東日本協会の理事会では、無期限停止を求める理事の数が、永久追放処分を求める理事の数をわずかに上回っただけだった。

 ところが、その後に設立された亀田ジムが、興毅と大毅という2人の世界王者を育てた功績を評価するとして、今年3月15日に開かれた理事会では、協会がJBCに処分の停止を求める要望書を出すことを決めた。

 今後、JBCが倫理委員会を開いて、停止処分を解除すべきか検討する予定だったが、今回、事務局長を脅しておいて処分が解除される可能性は、もうないだろう。

 さらに、東日本協会の幹部が、関係者に、こう語っている。

「JBCに要望書を出したことは、形として史郎氏にかなり気を使ってしてあげたことになるだろう。それなのに、こんな形で暴れるなんて......。史郎氏の復権を後押しした東日本協会の大橋秀行会長も、完全に顔を潰されたことになった」

 このため、協会幹部は、近く亀田ジムの「五十嵐紀行会長を呼んで事情を聞くことになる」とも話しているという。

 そして、協会が本当に新たな処分を検討するとなれば、「たとえば、自動車免許の停止中に問題を起こしたら、免許の取り消しになるのと同じ。無期限停止のそのうえは、永久追放しかないよね」と語る関係者もいる。

 今回の騒動で史郎氏は「オレはもう、どうなってもええんや!」などと発言しているようだが、どうやら墓穴を掘る結果となりそうだ。


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負け犬の遠吠え・・・

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