書をかく呼吸

呼吸というよりも　息遣いといった方が正しいのだろうか

文具やで　目に留まったのが”筆ペン”

年賀状もプリンターで　ペン字を少し添える

字を書く機会も少なく

仕事上　メモをとるか

書類に　名前や住所を書くだけ


筆ペンが目に留まったのは　

自分が書く字が

昔と比べて　どんなになったんだろうと

ふと思ったせいもある

決して　腕に覚えがあるわけでもなく

練習をしたいわけでもない


「優」という文字を何度も書いてみた

墨の色　柔らかな線の流れ

力強い”留め”　きれのある”はね”

味のある”かすれ”

繰り返して書いた字の中には

気に入った字もある　そんなとき

面白い　と感じる自分がいた


書道を生業とする人たちは

きっと　もっと奥深い　業　趣　を感じるのだろうな

羨ましい　息遣い


うまくいった　と思う線の流れのように

生きてみたいものだ


”人生”という文字は　一度しかかけない

繰り返し練習するわけにはいかない

一呼吸　一呼吸　大切に生きよう