デジカフェはJavaScriptを使用しています。

JavaScriptを有効にすると、デジカフェをより快適にご利用できます。
ブラウザの設定でJavaScriptを有効にしてからご利用ください。

JAL大丈夫か?

2010年01月14日 22:32

日本航空、100%減資でどうなるのか

日本航空の再建計画は法的整理によるものと決まり、100%減資となる見込
みです。100%減資とはどういうことなのでしょう。株はどうなるのでしょ
う?

支援機構は「100%減資」の方針で

日本航空の株は1月13日、前日比30円安の1株7円まで下がり、2日連続
ストップ安となりました。株の価格には急激な変動を防ぐため値幅制限とい
うものがあり、株価100円未満の銘柄は1日で30円以上は変動できないよ
うに決められています。ストップ安ストップ高というのはこの事で、日航
は11日の67円から12日は37円のストップ安、13日は7円のストップ
安と、2日続けてストップ安となりました。
日本航空の再建を目指している企業再生支援機構は「100%減資」を実施す
る構えですが、この100%減資とはどういうことで、実施されたらどうなる
のでしょう。

100%減資なら株券紙クズ

減資とは、赤字で損失が累積している企業が資本金を取り崩して赤字を穴埋め
することをいいます。赤字の穴埋めに使われた分の資本金は、減ってしまうの
で、このような会計処理を“減資”といいます。
たとえば、ある企業で99%の減資が実施された場合、その企業の株を100
0株持っていた人は、10株だけしか手元に残らないことになります。100
%減資となれば、手元の株は0株となり、持っていた株券は何の価値もない紙
クズになってしまうというわけです。
このため、日本航空の株を持っている株主は、少しでも価値があるうちに現金
に換えておこうと殺到し、買いがつかないため連日のストップ安となっている
わけです。
減資は株主利益を大いに損なうことですから、通常は企業が勝手に行うこと
はできません。減資を実施するには株主の3分の2以上の同意が必要になりま
す。しかし今回の日本航空のように会社更生法の適用を検討している企業は、
債権者裁判所が認めれば減資をすることができます。この場合、株主の意向
は反映されず、その企業の株は上場廃止になります。

38万人の個人株主

日本航空には法人以外に、約38万人の個人株主がいます。このように個人株
主が多いのは、日本の航空会社には割引で航空チケットが買える株主優待制度
などがあるためです。株主優待は1000株から受けられるため、これを目当
てに株式を持つ人も多かったのですが、そのような個人株主保護するために
も減資を100%未満にとどめ、上場を維持するという案もありました。しか
し、企業再生支援機構日本航空融資を行っていた金融機関に計3500億
円の債権放棄を求めており、バランスの上からも個人の株主にも責任を取って
もらわざるを得ないという結論に至ったようです。

減資のあとの再建計画が重要

減資をして赤字を資本金で穴埋めすれば会計上の数字は改善しますが、実際に
は再建用の資金が必要になります。このため、企業再生支援機構は3000億
円の出資と4000億円の融資を実施し、さらに日本政策投資銀行による20
00億円規模の新規つなぎ融資に50%程度の保証をつけ、日航資金繰り
バックアップする計画です。
この間、グループの人員は1万数千人を削減するほか、海外27支店を閉鎖、
子会社を110社体制から57社に半減するなど、経営規模を3割縮小する計
画が伝えられています。個人投資家など大勢の犠牲の上に成り立つ減資で身軽
になって再生を目指す日本航空金融面での不安を解消するのはもちろんです
が、運行の安全を守り、サービスを維持し顧客離れを防ぐなど、多くの課題を
クリアし再建計画を軌道に乗せるという大変な課題が待っています。

このデジログへのコメント

まだコメントがありません。最初のコメントを書いてみませんか?

コメントを書く

同じ趣味の友達を探そう♪

  • 新規会員登録(無料)

プロフィール

純

  • メールを送信する
<2010年01月>
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31