- 名前
- snowboardforlife
- 性別
- ♂
- 年齢
- 38歳
- 住所
- 神奈川
- 自己紹介
- スノボー馬鹿でSK8馬鹿でサーフィン初心者w帰国子女で英語が話せるけど基本馬鹿w多趣...
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スノボーバカの回想
2009年11月12日 02:02
いつものキッカーのエントリー
今日はこれが二回目、つい5分前に跳んだときにこのキッカーのコンディションは掴んだ。雪質は固めで早い。たぶん今日はワックスが合って無くてもそこそこ滑れる。リップは平日の朝一番に来た俺と、キッカーの整備をしていたディガーしか飛んでいないから綺麗を通り越して新品そのものって感じだ。まだそこに刻まれたラインは二つだけ、そしてこれからもう一本入れるのだ。
『カチカチ』右足、左足、両足を板と同化させているビンディングをもう一度絞めなおす。つま先に圧力が感じる。少し踵のエッジに乗ったままで板を上下に動かす。反応も良い。
そして目を閉じて、頭の中で跳んでみる。スピードチェックは二回、ただし二回目は削らないで切るだけ。エントリーは中央からやや右から入り、左へと抜けていく感じに。ただしあくまで感じでほぼ真直ぐ。俺はレギュラーで、オープンサイドで回しやすくするためのライン。他にも方の回し方、重心の位置、着地の目線を思い浮かべる。だがそれだけじゃない、頭の中にある過去の大量のデータによって視覚やただの確認以上の感覚となりその回想は忠実に仮想現実を形作ってる。それは空を翔る空気の冷たさ、遠心力で一瞬伸ばした右手に集まる血液の感覚、そして跳ぶ時にあがらう重力さえも再現させる。
そして、仮想現実の中で何度も行った動作を体に馴染ませ、掴んだその時、目を開け、スロープを滑り始めた。
スピードが段々乗り始めた、仮想現実とは違い、今日は雪が降っている。新雪はわずかに硬い雪面の上に積もろうとしている。だがその抵抗はあまりにも無力であり、さらには潤滑油の働きをしてスピードの乗りを更にあげる。スピードチェックの回数を増やすか迷う、そして瞬間答えを出した。否だ。キッカーの最下部に到達した時、そのスピードは予想よりわずかに速いだけだった、つまりはその時の判断が間違ってなかったという証拠であろう。アールにかかり、それまで斜面に沿って下へと掛かっていたベクトルがそのアールに沿って徐々に上方向へと変えていく。それとともに体にGがかかる。そのまま頭をたれ、雪に突っ伏してしまった方が楽なのかもしれない。そんな危険な誘惑に駆られる、だが耐え切る。そして踵のエッジを使い、傍目には直線にしか見えない緩やかな、かつ迷いの無い斬線をキッカーに刻んでいく。上半身をねじり、右肩はもはや左肩より前面へと出ている。しかし、下半身のねじりはまだ開放しない。リップに左足がかかる。エッジの感触を確かめながら進んでいく、またひねりは開放しない。右足の下をリップが通り過ぎていく。まだ・・・そして今。右足に力を込める。板が反発し、リップから飛翔していく。ためていたエネルギーを下半身へと伝えていく。ボードが横向きに回転し始める。軽く首を後ろに持っていくと軸が背中側へと倒れこみ、視界が常人では中々見る事のできない上下逆様のそれに変っていく。板が270度ほど回ったところで完全に上下逆様、そして突き出した右手が板を掴む、インディーだ。視界は着地するべき場所を凝視し、体はそれに合わせるために腹筋に力が入る。叩き込むように両足を地面へと向け、同時に最後の一ひねりを加えて回る。その時、体は一回転半、つまりは540度回った状態だ。着雪、Gが斜面を滑り降りる。そして後ろを振り返り、技を決めた感覚を体感する・・・
早くまた体感したいなぁ~~~
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