パディの犬生

今日、パディにお客様が来ました。


おば様が一人に若い女の人が二人、


そのうちの若い女の人の一人が前の飼い主さんのようでした。


パディは今、十歳で、四歳の時に家に来ました。


その時のパディは荒んでました。


誰見ても吠える、噛み付こうとする、人間を嫌ってました。


最初の飼い主さんが、飼えなくなって、預けた親類に酷いめにあったみたいです。


それから六年、年齢もあってずいぶん性格が穏和になりました。


前の飼い主さんはそんなパディを見て、えらく喜んでくれました。


そして、しっぽを降ってよって来るパディを撫でながら、


なんどもなんども、「ゴメンね、ゴメンね、」と言っていました。


もう、白内障で片目が見えず、耳ダレが出ているボロボロの犬なのに、


女の人は僕達に「ありがとうございます」と言ってくれました。


少し眼を潤ませながら…


それを見て、僕は嬉しくなりました。