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出会い系の女38

2013年05月13日 12:46

読み終わったら、カラオケの女からメールがきているのが目についた。

どうも、重たい気分の後なので、少し、日が差した感じだ。

あした、カラオケしない?
おまんこ、ぬきよ、キャハ


ちょうどよかった、
明後日は2万円の女が控えていたから、おまんこぬきは、
この男を晴れやかにした。

ナンボ、女とやりたいといっても、続けては65の男にとって、かなりな負担になる。
そして、女を愛撫するといっても、チンポでしなくても、どうにかなることが、
最近この男にもわかってきたから、万が一のときには、
ユビでも舌でもあるから、なんとかなるだろう、と心の余裕があった。。

男は、すぐメールを返した、


はい、おねがいします。


じゃあ、例のシダックス駐車場ね。


はい、お昼前にはついていますから。


今日は図書館で先輩の青木のハナシで、彼の先輩に日野さんがアルツハイマーのハナシを聞いた。
そして、ついさっきまで、トラウマの女の異次元の世界のハナシを読んだばかりだ。

この男にとって、アルツハイマー暴力セックスを理解することは、かなり困難だったが、
しかし、理解しようとする気持ちで、世界がまた広がっていくことは、確かだ。


わからない世界は多々ある、それを拒否するのがフツーだ。
二十歳前は、わからないからといっても、拒否できない。
わからなくても体に刷り込まれて、後で、理屈抜きの、感情になる。
人格になる。

それが親のコピーであり、地域のコピーにナリ、
文化風土の習慣に溶け込むことになっている。

だから、おまえはだれだ、と問われたとき、私は何々というのは、間違いでないにしても、正しくない。
親や地域や隣近所を無視しているからだ。
その人間の持つ個性なんぞ、細胞全体の1%未満である。
後の99%以上は、親とその家族と隣近所や地方、学校などの環境がほとんどだ。

しかし、人は二十歳過ぎれば、自分で取捨できるようになる。
フツー、わからないモノほとんど捨てる方に回る。
わからないモノキライなモノを受け入れるのは、一種のサイノーといってよい。

死の背中が遙か遠方に見えるようになったこの65の男は、
今までやり残したこと、何か悔いが残るように思えてならないこの最後の人生に、
女を知りたい、女ともっとやりたい、そういう気持ちがフツフツト湧き起こる感情で、
女に突き進んでいる。

ならば、どんな女のコトバでも、どんな女の愛撫でも、どんな女のセックスでも、
ぜ~んぶ、受け入れようとしている。

65になるまでこの男は、この男ばかり出ない、フツーの心やさしいニホンジンの男は、
この男と同じように、日本のハヤメシハヤグソハヤまんこの文化風土のせいで、
女を切り捨ててきた。

当の切り捨てられた女も、これが当たり前だった。

だから、3年前に死んだこの男の女房も、不満はあったであろうが、
女とはそういうもんだと、諦めて、静かに世を去った。

しかし、2万円の女の、あの真っ赤な鮮明なショッキングピンクおまんこをみて、
感動してから、この男の人生が転機になった。


わからなくてもイイ、わからないのが当たり前だ。
それを拒否しなければイイのだ。
今のところ、女がわかったとは、とても言えないが、
人には個性があるから、女だって個性があるに決まっている。

わからないモノを全身で受け止めるだけでイイ。


時間が経てば、青木の話したアルツハイマートラウマの女の堕胎暴力セックスも、
そういうことが、ある、
ということで十分だ。

そう、宇宙の彼方に、星が、ある、
それで十分だ。
いずれ、因果関係を、誰かが説明してくれるだろう。


そう、思うと、男はすごく気が楽になった。

相も変わらず、1行の女のメールが続く、

ゴメンナサイ、今度は必ず、行きますから。

男は笑ってしまった、1行の女に、5万円のポイントを使った。

女に5万円のポイントにカネを使ったのは別に、たいしたことでない。
女にイヤだと言われれば、それだけのハナシだ。
しかし、2度も約束しておきながら、そのたびいないのは、
サクラであろうと、ネカマであろうと、ホントの女であろうと、
心根が卑しい。

あって断れば済むハナシだ。


女医です、忙しいから割り切りでサクっとしませんか、ホテル直行で。

48の熟女です、夫が5年前に死んで、初めて打ち明けます、ガマンしてきました、
もイイでしょ、私を抱いてください。

相続財産が1億円あります、1000万円もらってください。


男は、はじめ、知らなかったからいろんな出会い系に登録した、

毎日、こんなメールが頻繁に来る、
も、笑ってもいられないが、メーワクメールに入れても、すぐ、いっぱいになる。


うっちゃっておいても毒にもならないから、そのままにしているが煩わしい。



お気に入り出会い系の、女の日記を斜め読みして、
それなりに、気が向いたのは、テキトーにコメントする。
ま、ほとんど、反応はない、無視されるのがほとんどだ。

女もいろんなのがいると見えて、まぐれに、この男のコメントにも、
反応を示す女もいる。

この男は、キマジメだけしか能がない。

だから、会社人間としては落第だ。
やっと総務の仕事で息をついていたに過ぎない。
親は案じて、30のとき、強引に女を娶らせた。

こういう男にキテ30年間も連れ添ったのだから、ニブイ女だったかもしれない。
世の中はあんがい、バランスがとれてるとしか言いようがない。


お愛想とはいえ、この男のコメにレスする女もいると、
男も、思わず破顔になる。

これが男のささやかな楽しみだ、

しかし、
リアルではあり得ないハプニングが起きることもあるから、
顔をが見えない出会い系の、醍醐味の一つでもあるかもしれない。



次の朝、いつものように7時に起きた。規則正しい。

8時まではいつもニューステレビで見て、パソコンで読む、
ヘンな男だ。

9時になったので、カラオケの女に行く準備をした。

おまんこ、抜きよ、キャハ

そうは言っても、
万が一のために、コンドームを用意した。

ソーユーのジョーシキでしょ、

あの師匠筋に当たる、2万円の女の声が聞こえた。


男はウキウキしながら、150kmのシダックスに向かった。

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