ファーストキス

唇が印象的でした。
唇の右に小さなほくろがあって、
清楚で明るいイメージの彼女を
意外なほどセクシーに見せていました。

彼女は、一学年下でした。

二人で話をしながら街を歩いて、
彼女を送って帰る途中の公園。

塀の前で話をしていた二人の会話が途切れて、
僕が顔を近づけて、彼女は目を閉じました。

公園中央の照明に照らされて、
夜目に、コンクリートの壁は白く輝いて、
壁を背に臙脂色の制服を着た彼女は浮き立って見えました。

きれいなうすピンク色の、少し開いた唇。

キスをすることへの不安と、ここで僕がキスをしなければ、
とても恥ずかしい思いをすることになるという不安が伝わります。

軽く唇に触れるようにキスをして、
彼女は少し安心したようでした。

唇はこわばって硬くなっていました。

そこから更に彼女の唇に覆い被せるように激しく唇を重ねました。

硬くなった唇を解きほぐすように、
むさぼるように唇を吸い、舌を吸いました。

清楚で明るいお嬢さんは、
学生鞄を落として、
されるがまま、

身悶えて僕にしがみついていました。