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緊縛美

2012年12月14日 22:49

先日緊縛についての師匠の言葉を書いたところ、何人かの方からお叱りを頂いた。

しかし待って欲しい。豊満過ぎる肉体への緊縛に美しさは無いという師匠の言葉に間違いはない。

何故か。
緊縛江戸時代の捕縛術に端を発する。一般(特殊な一般だが)に鑑賞されるようになったのは、おそらく世界一の責め絵師である伊藤晴雨の絵や写真が知られるようになってからだ。
伊藤晴雨の名も知らぬ輩は緊縛を語るべきではないと個人的には思っている。

今の緊縛技術も基本的には江戸時代日本人の体型にあったものだ。その体型の日本人を縛った時に、縄は最も美しく女性の体に映えるのだ。
その技術を使って豊満過ぎる女性を縛って見ても緊縛としての美しさはあろうはずが無い。

キモノを着た外人女性を思い起こして欲しい。キモノは胴長・短足・薄い胸の女性が最も美しく見えるように作られている(最近の創作キモノは別だが)。外人のキモノ姿にチグハグさが出るのは故無きことではない。

キモノを着る際に腹回りにタオルを巻くなどの経験がある女性も多いはずだ。これは現代の女性が現代的な意味でスタイルがいいからに他ならない。

緊縛文化史を説くつもりはないが、縄師を気取るなら緊縛の基本は知るべきではないかと思う次第である。
これは個人の好みとは全く別物なのだ。

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