何でやねん

あれから俺は練習を重ねた､ｲｸ瞬間に何処にも飛ばないように､

無論､ひとみちゃんと一緒にだ､

｢ちょっと何をﾆﾔついてんの?｣
｢いや､何でも無い｣

先を考えると自然に顔が緩む、


ひとみちゃんが妊娠をした､なんせ生の中だしで当然の結果だ､

段々､お腹もせりだしもう直ぐ産みづき､
ひとみちゃんのお腹はぱんぱんになって来た､

ある日､大変な事が起きた､胎児が消えた､どこかに飛んで行った､しかし三日後にひとみちゃんのお腹に戻り､出産日を迎え何事も無かったようにひとみちゃんの隣ですやすや寝ている､

月日は流れ子供が三歳の誕生日､その間何回かはどこかに消えまた現れそれを繰り返した､

これは俺の遺伝か､何とかしなければならないと思い子供に話しかけた､

俺の話が判ったのか消えたい時はちゃんと､


｢行ってきます｣と､ちゃんと言いながら消えた､

これから先が思い遣られる､

俺は呟いた､

何でやねん?