- 名前
- イチゴちゃん
- 性別
- ♀
- 年齢
- 43歳
- 住所
- 茨城
- 自己紹介
- 毎日元気に働いてます ゆっくりだけど、はっきり喋ります^^ 嫌がらせを受けていたの...
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お手紙~娘たちへ
2019年05月09日 17:20
拝啓
アンお嬢様
先日のご訪問に、私は大変感謝しております。
お嬢様が私と初めて会った日の事を覚えていらっしゃいますでしょうか
お嬢様は聡明なるお母様と仲睦まじく、手を取り合い
楽しそうに闊歩されてました。
お母様を初めて目の当たりにした私は
まさか己が活動範囲に、日記にて、憧れにも似た感情を抱いた女性が
目の前を歩くなど思いもよらず
心の葛藤さえ無視して、話しかけてしまいましたね。
驚きながらも私に対応してくださるお母様の横で
お嬢様もまた、私に聡明たるお顔を安らかにし、笑顔として向けてくださいましたね。
それまでは、お嬢様のお顔を知る良しもなかった私ですが
お嬢様を見て、銀幕の女優よりも衝撃を受けたことを覚えております。
現世に、彫刻や絵画を凌駕する美少女が存在するとは夢にも思わず
お嬢様のお母様の美しさも相まって、何とも甘美で
幼き頃に抱いた、初めての恋にも似た気持ちを思い出させていただきました。
私は今でも覚えております。
私が不躾にも、お母様に話しかけた際
どこの馬や牛の骨かもわからぬ私からお母様を守ろうと
お母様と私の間に立って入り、お母様を守護していたことを。
まだ、あの時は5歳、あるいは6歳だったと記憶しております。
幼く、守られるべき存在であるお嬢様が
唯一であるお母様を守ろうと、身を挺したそのお姿は
己が欲のみを求めるようになってしまった輩が多いこの国の女子において
一際輝いておりました。
同時に、まだ幼きお嬢様であっても
人を慈しみ、己が身体を以って守護しようとするその姿勢は
どの偉人の言葉よりも、私の目を焦がして止みませんでした。
昨年より、大学にて高等な勉学に励まれてるとお伺いしました。
愚かなる私に理解できることは皆無ですが
私にも理解できるよう、短く簡単な言葉を用い、私に教えて下さったことは
とても嬉しく、また記憶に残る言葉の数々でした。
お母様は、常々仰っておりました。
お嬢様が人々を導き、また全ての人々と共に歩む存在になってくれる、と。
私も同じく思い、またそのような未来が待ち受けている事だろうと確信しております。
お嬢様の学び、得られたお力を
余すことなく発揮され、人々をお救いになることでしょう。
私の思う常識では、お嬢様の偉大さの全ては受け止めかねますが
個の人として、偉大なるお父様と聡明なるお二方のお母様の寵愛によって
一層昇華されることとなるでしょう。
仲の良い正姉様と、これからも手を取り合い
お母様の意志を、継いで下さることでしょう。
お嬢様の愛が、全ての生きる者に行き渡る事を信じて。
拝啓
リリーお嬢様
お嬢様とは初見にて、かつ今生の別れとなりますことをお詫び申し上げます。
私は己が人生において、英国の洗練された淑女とお話した機会が無く
かつ、それほどまでに日本語を堪能に操るとは思いもよらず
緊張と戸惑いが交錯しておりました。
お嬢様との会話は、とても心地よく
かつ、お嬢様がいかにお母様や正妹様を愛されてるかを知る事ができ
光栄の極みでございます。
聞けば、学問をより深くまで学ぶため
日々勉学に励んでおる旨を御伺いしました。
お嬢様であれば、確実かつ着実に
学問を修めることに相成ると存じます。
私の思うところに因れば、英国淑女というものにおかれましては
作法において格言を持つほどであり、かつ女性が常に優遇されることもあって
いささか我侭なる面があるのでは、と思っておりました。
しかしながら、お嬢様におかれましては
お母様の指導を真摯に受け止め、正妹様の矢面に壁が如く立ち
かつ、私のような愚かな老いぼれにも畏敬の念を表してくださり
間際において、英国の淑女たる面を拝見いたしました。
お嬢様は幾度も私にお聞かせ下さいました。
自分が今ここにいるのは、お母様のおかげである、と。
感謝の心を忘れず、臆することなく私にお聞かせくださるお嬢様の目は
かつて見た碧玉の如く、深く碧く輝いておりました。
お嬢様の未来には、様々な出来事が待ち受けていることと存じます。
あるいは苦難や困難が垣間見えるのかもしれません。
しかしながら、かつてお嬢様の手を取り、共に歩む事を許されたお母様や正妹様とであれば
艱難辛苦すら、容易なものとなることでしょう。
お嬢様の慈しみが、全ての生きる者に行き渡る事を信じて。
令和元年皐月一日
田中 一郎
(仮名)
※先日訪問した田中さんより
娘たち宛にも、丁寧なお手紙をいただきました。
ご本人の許可を得て、ここに記載しております。
このデジログへのコメント
田中さんの人格もすばらしい。
最後に書き残したいという想いが、文章のここ彼処に現われているように
感じます。
田中さんの覚悟が感じられて
なにか尊いものを読ませていただいた気がしますm(_ _)m
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