- 名前
- ぱすかる
- 性別
- ♂
- 年齢
- 73歳
- 住所
- 福島
- 自己紹介
- 中身は40代。 気が弱く臆病だが、ココロは獰猛。
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日本の野菜は、「汚染物」
2017年01月13日 15:29
日本の農産物、まったく安全ではありません
木村 平成27(2015)年7月、
イタリアのミラノでスローフード協会が主催した農業関係者の集いに招待されました。
世界80ヵ国から参加した6000人もの若い農業関係者が一堂に集まり、
そこで私は、「21世紀は農業ルネサンスの時代だ」というテーマで、
肥料、農薬、除草剤を使わない自然栽培で作ったリンゴの話を中心に、
安心、安全な農業を復活(ルネサンス)させようというスピーチをしました。
「木村さん、日本の寿司や和食はとても有名です。
でも、本当に安心して食べられるのですか?」
日本の和食は平成25(2013)年にユネスコ無形文化遺産に登録され、
ローカロリーでヘルシーということもあって、世界の多くの人から愛されています。
なのにこの青年はなにを言ってるのだろう。
もしかして福島第一原発の事故による放射能汚染のことが心配なのかなと思って聞いてみたら、
「いいえ。チェルノブイリ原発事故の例があるから、放射能汚染の深刻さはわかっています。
それではなく
野菜の硝酸態窒素の問題です。
日本では硝酸態窒素が多く含まれた野菜をいまだに売っていると聞いています。
なぜ日本人はそんなに無防備なのですか?」
と。すると「そうだ、そうだ!」と言わんばかりに、
肌の色の異なった20人ほどのでかい若者たちに囲まれて、
「日本の食材は本当に安全なのか」
と、つるし上げを食らったんです。
皆さんは聞き慣れない言葉かもしれませんが、
硝酸態窒素は多くの病気の根源とも言われている怖ろしいものです。
今から60年ほど前のアメリカで、
ある母親が赤ん坊に裏ごししたホウレンソウを離乳食として与えたところ、
赤ん坊が口からカニのように泡を吹き、顔が紫色になったかと思うと
30分もしないうちに息絶えてしまう悲しい出来事がありました。
ブルーベビー症候群と呼ばれるものです。
牛や豚、鶏などの糞尿を肥料として与えたホウレンソウの中に硝酸態窒素が残留していたんです。
硝酸態窒素は体内に入ると亜硝酸態窒素という有害物質に変わり、
血液中のヘモグロビンの活動を阻害するので酸欠を引き起こし、
最悪の場合死に至ってしまう。
また、発がん性物質のもとになったり、糖尿病を誘発すると言われている怖ろしいものなんです。
家畜の糞尿は有機栽培でも使われますが、堆肥を十分に完熟させてから施せば問題はありません。
しかし未完熟の堆肥を使うと、とくに葉ものには硝酸態窒素が残ってしまうので危ないのです。
パニックになる数字
さらに危ないのは化学肥料を施しすぎた野菜で、要注意です。
このような事件がその後も多発したために、
ヨーロッパでは硝酸態窒素に対して厳しい規制があり、
EUの基準値は現在およそ3000ppmと決められています。
それを超える野菜は市場に出してはならない。
汚染野菜として扱われるのです。
ところが日本にはその基準がなく野放し。
農林水産省が不問に付しているからです。
スーパーで売られているチンゲンサイを調べたら硝酸態窒素、
いくらあったと思いますか?
1万6000ppmですよ!
米はどうか?
最低でも1万2000ppm。
高いほうは……とんでもない数値でした。
ここには書けません。
皆さん、パニックになってしまうから。
それに比べて自然栽培農家の作ったコマツナは、わずか3・4ppmでした。
農薬も問題です。
日本は、農薬の使用量がとりわけ高い。平成22(2010)年までのデータによると上から
中国、日本、韓国、オランダ、イタリア、フランスの順で、
単位面積あたりの農薬使用量は、アメリカの約7倍もあります。
残留農薬のある野菜を食べ続けると体内に蓄積されていって、
めまいや吐き気、皮膚のかぶれや発熱を引き起こすなど、
人体に悪影響を及ぼすとされています。
日本の食材は世界から見ると信頼度は非常に低く、
下の下、問題外。
もう日本人だけなのです。
日本の食材が安全だと思っているのは。
ヨーロッパの知り合いから聞いた話ですが、
日本に渡航する際、このようなパンフレットを渡されたそうです。
「日本へ旅行する皆さんへ。
日本は農薬の使用量が極めて多いので、
旅行した際にはできるだけ野菜を食べないようにしてください。
あなたの健康を害するおそれがあります」
日本の農業の「現実」と「真実」がとことん綴られた一冊。
この国の農業を救う道はあるのか?(amazonはこちらから)
今現在、世界中で行われている栽培方法は三つあります。
一つはほとんどの国でやっている化学肥料、農薬、除草剤を使う一般栽培。
慣行栽培とも言われています。これが現代の農業の主流です。
もう一つは
牛や豚、鶏などの家畜の堆肥をおもに使う
動物性有機肥料やアシなどの植物や米ぬか、ナタネの油かすなどの植物性の有機肥料を施すもの。
日本ではいわゆる有機JAS栽培、オーガニックとも呼ばれています。
これは国が認めた農薬を使ってもいいとされています。
それから三つめは私が提唱する
肥料、農薬、除草剤を使わない自然栽培。
化学肥料はもちろん有機肥料もいっさい使いません。
昭和63(1988)年に私が成功させた方法ですが、まだ耕作者は少なく実施面積は小さい。
日本だけで栽培されているんです。
東京五輪と農業
そして農業革命、これも三つあるんです。
一つは化学肥料、農薬、除草剤が研究開発されたこと。
二つめは遺伝子を操作した遺伝子組み換え作物ができたこと。
三つめは私が提唱する自然栽培。
肥料や農薬を使わずに永続栽培が可能で、
地球環境の保全と食の安全が期待できる栽培方法ということで、
第三の農業革命と言われるようになりました。
今、世界で一般的に行われている慣行栽培は、
体への害を考えるとけっして勧められるものではありませんが、
すべてが悪いとは私は言えません。
化学肥料と農薬があったからこそ大量生産が可能になり、飽食の時代を迎えることができたんです。
除草剤があったからこそ農家も草むしりなどの重労働から解放されたんです。
ただ、長い年月使ってきたために環境がどんどんどんどん破壊されていった。
化学肥料や農薬、除草剤を田畑にまくと、汚染物質が地下水に混じります。
汚染された地下水は川に流れ込み、やがて海に出て行きます。
すると海ではプランクトンが汚染物質を食べるために大量発生し、
その呼吸熱で海温が上がり、台風が発生していく。
最近大きな台風が多いのも、このせいではないのかなぁと私は思っているの。
平成21(2009)年、アメリカ海洋大気庁(NOAA)が、地球温暖化の新たな原因について発表しました。
NOAAが原因として指摘したのは、
農薬や化学肥料、家畜の排せつ物などに含まれる亜酸化窒素ガスです。
このガスの増加によって、オゾン層の破壊が進み、地球温暖化に拍車をかけているため、
早急に排出削減に向けて、これらを使わない栽培を研究開発することが急務であるとホームページに掲載されたのです。
亜酸化窒素ガスは
地球温暖化の原因の一つといわれる二酸化炭素の310倍の温室効果があるという驚きの報告もありました。
私は30年ほど前から自然栽培の指導とあわせて農薬や化学肥料の危険性、
そして硝酸態窒素の危険性を訴えてきたのですが、耳を傾ける人がほとんどいませんでした。
イタリアで20人の大柄な若者たちにつるし上げを食らったときも、自分でもとうにわかっていることを指摘されたのだから、これほど情けないことはなかった。
震える思いでいたら、一人の若者がさらにこう加えたのです。
「2020年は東京でオリンピックが開催されますね。
けれど選手団のために
自国の野菜を持って行ったほうがいいのではないかと、皆で話し合っているんです」
硝酸態窒素や農薬まみれの日本の野菜や果物は危険すぎる。
東京オリンピック・パラリンピックでは国の代表である選手団の口には入れさせたくない……。
彼の言ったことはもっともです。
けれどそれで引き下がるのは、あまりに悔しい。そこで、私はこう答えたんです。
「ご指摘のとおりです。けれど今、
私が勧める自然栽培に賛同してくれる仲間が日本各地に増えています。
肥料や農薬を使わない自然栽培の野菜には、
硝酸態窒素も残留農薬もこれっぽっちも含まれていません。
オリンピック・パラリンピックのときまでには、皆さんが驚くほど世界一安全な食を提供できるようにしましょう。
そして選手村では、自然栽培の野菜や果物でおもてなしできるよう働きかけます!」
化学肥料は「邪悪の根源」
高野 日本は農薬大国、化学肥料大国です。
海外では日本の農産物は「汚染野菜」扱いされているんです
一方、木村さんが始めた自然栽培は、メイド・イン・ジャパンとして世界に誇れるものです。
東京オリンピック・パラリンピックの選手村での自然栽培の食材提供、私は大賛成です!
窒素、リン酸、カリウムなどが入った化学肥料や、
牛や豚、鶏の糞尿からできた堆肥による有機肥料もいっさい使わない。
さらに農薬や除草剤も使わずに、植物が本来備えている自然の力を引き出して健康・安全な作物を育てる。
このような自然栽培をやっているのは日本だけです。
木村さんが苦難の末に生み出し、広めた農法です。
木村秋則,高野誠鮮) : 現代ビジネス :講談社
このデジログへのコメント
本物のオーガニックは高いのよね。
でも、身体を守るためには大切なこと。
美奈もできる限り、質の良いモノを摂取しようとしています。
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