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成程話:さわやかな人
2016年03月30日 09:15
河瀬和幸氏の心に響く言葉
河瀬流人たらし道のキーワードの一つに、「さわやか」があります。
「さわやか」とは何かといえば、いま、喉元に出かかっている、いいたいことをいわないということです。
会社での日常にたとえてみましょう。
お客さまに土産物を持っていって、帰り際に
「これ実は、ちょっと高かったんですが、いつもお世話になっている、部長にならと思いまして…」
と、次の営業物件を頭に描きながら、ついついダメを押すつもりでいう。
「そんな野暮なことはいわなくても…」です。
相手は、そこでゲンナリとなります。
さわやかは、相手に返報を求めないことです。
さわやかは、相手につけまわさないことです。
さわやかは、手切れをよくすることです。
さわやかは、言い訳を考えないことです。
さわやかは、リスクを自分がおおうとする姿勢です。
人の自己重要感を上げてあげると、相手から感謝されます。
でも、人の自己重要感を上げてあげたことは、その場で忘れることです。
こちらからは、そのことを二度と口に出さないことです。
見かえりは、求めないことです。
そこに、さわやかさが生まれます。
でも、実は、見かえりがあるのです。
私の長年の体験から、そういう“さわやか”な姿勢でいると、自己重要感を上げた相手から、直接見かえりがなくとも、思いもしないところから、めぐりめぐって、間接的な見かえりがあるのです。
自分の意志では、コントロールできない、不思議な意思が働くのです。
他力の力が、働くのです。
見かえりは、直接相手から求めない。
そのことは、気前よく、さっぱりと忘れ、後は他力にゆだねてしまう。
これが、河瀬流人たらし道です。
『人たらし道 免許皆伝』こう書房
「恩着せがましい」人がいます。私自身もまだまだだなとは思いますが…
「こんなにしてやったのに」「やってやった」と、ささいなことを何度も言うような人。
「もっと感謝しろ」と言わんばかりの態度を示す人。
そう言われれば言われるほど、鬱陶しくなり、距離を置きたくなります。
「施して報を願わず、受けて恩を忘れず」
早稲田大学の創設者であり、内閣総理大臣も歴任した、大隈重信翁の言葉です。
「受けたご恩は石に刻み、かけた情けは水に流せ」とも言う。
さわやかな人は、相手に返報を求めない。
人生、さわやかに生きたいですね。
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