- 名前
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イスラム国の思惑違い
2015年01月30日 06:23
「イスラム国」としては国際世界が一致するよりは、割れていたほうがよい。
この手法は北朝鮮の外交戦略と同じである。
ついでにいえば、西側諸国としても中東の利害は割れていたほうが、ローマによる分割統治的な意味合いで、利益にはなる。
ただしシリアに端を発した今回の事態は三すくみのような複雑な分割にはなり、誰が利益かという構図は崩れてしまった。
「イスラム国」側の思惑だが、安倍首相による17日のエジプトのカイロでの声明のタイミングが重要だろう。そこから考えれば、「イスラム国」側としてはこの声明をもって日本が西側に付いた表明と見なして、日本国民を恐怖に陥れ、自国政府への批判を高めさせることで、西側の結束を崩す狙いがあったのだろう。
だが結果、「イスラム国」の情報戦略はしくじったと見てよいだろう。一つは安倍首相の声明は人道支援やインフラ整備など非軍事分野での平和国家日本の戦略の一環であり、直接西側に付くという表明ではない。当然そこを衆知している日本国民は「イスラム国」の無理解に違和感を覚え、他の西側諸国なら期待される「イスラム国」への共感は得られなかった。
もう一つの失態は、これは他の西側諸国も驚いたことだが、日本人が今回の脅しに想定されたほどパニックにもならず、恐怖もしなかったことだ。
フランスの場合は、仰々しく大まじめに反テロのデモが実施されたが、日本人では反テロデモはない。人質救出のためのデモといったものも見られない。むしろそうした動向は日本国内のイスラム組織がその代理をしてくれた。
さらに「イスラム国」はツイッターなどSNSを使った独自の広報で西側の反政府共感者を誘導してきたのだが、日本の場合、多数のネット利用者が、逆にツイッターなどでクソコラと呼ばれる不真面目な画像を「イスラム国」に送りつける事態となった。
いずれにせよ、日本が、同種の恐怖を突きつけられた西側諸国とは異なる、奇妙な反応を示したことは事実であり、それは「イスラム国」が想定したものではなかった。
こうした「イスラム国」側の失態から、日本国に恐怖を与えるという戦略は変更されることになり、ヨルダンに拘束されているサジダ・リシャウィ死刑囚の釈放という無理難題に切り替えられた。
ヨルダン側としてはいくら金満日本からの懇願があってものめるような話ではない。「イスラム国」としては、日本を困らせるというよりはヨルダンを困惑させるということが意図である。実質的には対日本への情報工作は失敗に終わったと見てよい。もちろん日本政府としては、人質の解放に尽力しなければならないのは当然だが、こうした政治的な構図のなかで対応していくしかないだろう。
「イスラム国」にとって身代金獲得は組織化されたビジネスであり、ゆえに効率よく行わなければならない。
現実に金銭を得るなら、トルコ側のルートを使わざるをえないし、そのルートなら日本政府側でも対応できただろう。だが、どこかで、そのビジネスの見込みが途絶えたのだろう。
日本の反応をイスラム国が思惑違いし、
ここからどう展開してゆくのか、
後藤さんには助かってほしいと願う。
このデジログへのコメント
> ももんが1104さん
テロがおきたらどうする?自分のことしか考えない島国の発想ですね。
テロは犯罪だし、テロと戦う意識を民が持たない国ほど危ないと思うのですが。
大変なことになりましたね。
> ★なぎさ★♪さん
まだまだこれからですね。日本人が国際社会を考える契機になることを望みます。
ヨルダンの情勢が心配ですよね!^^;
日本人の感覚が変なのかな?
> あさみさん
いつも優しいコメントありがとうございます。
ご指摘のとおり中東の複雑さは日本人では理解難しいです
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