- 名前
- ぱすかる
- 性別
- ♂
- 年齢
- 73歳
- 住所
- 福島
- 自己紹介
- 中身は40代。 気が弱く臆病だが、ココロは獰猛。
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叙事詩
2012年06月13日 13:46
どの民族にも叙事詩がある、
民族のアイデンテテイを確認する意味でも、誇る意味でも。
有名なのは天才、ホーメロスがトロイア戦争を描いた『イーリアス』だろう。
古代ギリシアの一大叙事詩だ。
ゲルマン民族の興亡のジークフリートの英雄譚、『ニーベルンゲンの歌』
わが日本は記紀のヤマトタケルだろう。
ロシアではナポレオン戦争を描いた、トルストイの『戦争と平和』だ。
トルストイは、韻文ではホーメロスに勝てないことはわかっていたから、散文で向こうを張った。
たぶん、トルストイの胸の内は、ホーメロスに対して
ほくそ笑んでいたはずだ。
同じように、アメリカの北南戦争、『風とともに去りぬ』を描いた、マーガレットミッチェルがいる。
たぶん、Mミッチェルも、トルストイに向こう張っていたのだろう。
ほくそ笑んだのかどうかはわからない。
戦争と平和も風と共に去りぬも、ロシアとアメリカの一大叙事詩だ。
わが日本での一大叙事詩は、澤地久枝の『滄海よ眠れ』だろう。
あの日米太平洋戦争で、戦争の勝敗を決定的に分岐点になった、ミッドウエー海戦を叙述している。
ミッドウエー海戦海戦で、わが日本は、明治以来の大日本帝国海軍がここに消滅した。
もうこの時点で、日本の負けははっきりわかっている。
しかし、日本帝国陸海軍は認めようとしない、戦争を無謀にも続行した。
後は、日本に起こったことは、戦争という名目の虐殺だ。
軍隊も、一般国民も、神国日本という時代錯誤のイデオロギーのため、
虐殺された。
そして、この海戦について、ほとんどの反省や記述がない。
それを、澤地久枝が、乗り組み全員の一人一人、
敵国アメリカの乗組員一人一人まで、詳細に調べて。
鎮魂している。
叙事詩がアキレウスやジークフリート、ヤマトタケルの英雄譚なら、
先の戦争の英雄は、
無理やり戦争に駆り出されて一兵卒、という意識が澤地にはある。
うんだから、ミッドウエー海戦でまったく無視されていた乗組員の一人一人を
鎮魂した。
そしてこの海戦は日本の命運を決していた、
そんな海戦の乗組員が無視されていることに、ガマンならなかった。
なんで日本は戦争に負けたか?
簡単だ、ミッドウエー海戦で日本帝国海軍が消滅したからだ。
そのあと4年の長きにわたって、無謀な戦争を続行した。
もう、これはキチガイだ。
プロの将棋では歩一枚で勝負がつく、なら、飛車角がない将棋など、ハナシにもならない。
そして、これを大本営では勝ったと、報じた。
原発事故でSPEEDIを隠した、
うんで、無謀な被爆が大量に発生した。
漱石や芥川は偉人でないとはいわないが、
日本のホントの英雄譚を書いた
澤地久枝はホントのイジンだ。
オレか、仲間ハヅレの異人だ。
ギャハハハ
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