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坂本と西郷

2012年05月23日 12:05

歴史上で人気ある上位は、坂本信長、少し遅れて西郷
いつも1,2位を争っている。

ま、NHKが懲りずに、こればかりをやっているからだろ。

うんで、坂本西郷だが、魅力はある、誰も引きつけられる。

しかし、坂本西郷が引きつけられた男がいる。

師匠の勝海舟島津斉彬だ。
この二人は当時の日本において、識見洞察において右に出るもはない。

斉彬は西洋かぶれ、勝は実際にアメリカ西洋文明をしっかり見ている。

同じ西洋文明を見たものに福沢諭吉がいるが、勝としごく折り合いが悪い。
片方は政治制度を見、もう一方は教育制度を見た。
文明や文化の根源を政治に見、あるいは教育に見たといっていい、
ま、質の違いだろ。

うんで、開国か攘夷かのハナシだが、
二人ともハナっから、攘夷などと時代錯誤なことぐらい分かりきった話だが、

賢人に見えていても、大部分の、ま、90%以上だわな、常人に見えないのが、
未来のことだ。

識見洞察にすぐれているものには未来が見える、しかし、そういう輩は、いつでもゴク少数派だ。

特に勝は、直参でありながら徳川では持たないとはっきり認識していた。
斉彬も明晰な頭脳で、勝つほどではないが、やはり認識していた。
勝つほどでないという意味は、劣るという意味でない、実際に西洋文明を見ていない、と言う意味でだ。

しかし、勝は徳川直参、かつ、海軍大臣という役職にある。
斉彬は西国大藩の藩主、の地位にある。

一口に言って、現体制のエリートだ。
この二人が徳川は持たないと言っているのだから、タダごとでない。
二人は自由に動けない。当然だわな。

そこで、登場するのが坂本西郷だ。

西郷奴隷から人間に引き上げられた斉彬に心酔しきっている。イノチはいらない。
で、斉彬の手足となってぼろ雑巾のように働いた、
西郷は天下の名士になった。

同じく、坂本も勝の弟子になって、勝のために諸藩をぼろ雑巾のように連絡伝達した。
坂本も天下の名士になった。

坂本は勝から民主主義という政治制度設計図を教え込まれた。

西郷は斉彬から藩兵の動かし方を教わった。軍事を教わった。


秀吉信長のコピーであるように、
坂本は勝のコピーで、西郷は斉彬のコピーだ。

薩長軍事同盟もその中に入っていたといっていい。
幕府対抗勢力になるには、核が必要だ。2藩合あわさって強力な核ができる。

つまり、勝が糸を引いていたことになる、

斉彬が糸を引く前に早く、早世している。

ということは、勝にとって、
役目はいかに徳川を歴史の表舞台から早く降りさせるかだった。

その仕上げを、勝と西郷がやった。

ここまでは勝には見えていた、10年前に、
坂本を拾った時点で、見えていた。

うんだから、明治になって氷川清話で、オレが糸を引いたのさ、と自慢している。
オレはこれが最初、何を意味してるのか、分からなかったが、
後で気がついた。

なるほど、勝も食いねい狸だな、と思ったものだ。

勝は倒幕に関しては一つも自慢していない、反対に忠臣面している。
当たり前だわな、自慢したら世間が承知しないだろう。慶喜の反感を買うだけだ。

それを福沢は激しく勝を非難している、もっと徳川に尽くせ、と。
勝は福沢をかる~く、いなしている。

毀誉褒貶は我にあり、とな。

この一時だけでも、福沢の手に負えるものでないことははっきりしている。


ま、坂本西郷も、いっちゃあ悪いが、からクリ人形ってとこだな。

ま、なんせ、アイデアを最初に、表明した者は強い、
アップルのジョブスみたいにな。

それでも、坂本西郷の業績はいささかも揺るがない。


オレか、オレもカラクリ人形に違いねいかも、悪女のな。

ギャハハハ。

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