- 名前
- てんちゃん
- 性別
- ♂
- 年齢
- 66歳
- 住所
- 東京
- 自己紹介
- プロフ見て気になりました・・・そんなアプローチメール、信じられません。 年寄りは警戒...
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短編小説・・・11
2009年04月26日 20:04
翌日、相棒の福永を連れて待ち合わせ場所の喫茶店に出向いた。
少し遅れてきた彼女を見て、確かに身長は同じくらいだが、目撃者による髪の長さとは少し違うような気がした。
とりあえず話を聞くためまず自己紹介をし、尋ねた。
「岡部さんをご存知ですね?」
「はい、お父さんです。私には父はいないんですが、ずっと父親のように尊敬してきました。」
「その岡部さんが亡くなったのもご存知ですね?」
「えっ!!」その驚きの表情には嘘がないように思えた。
「すいません。母が急病で入院し、ずっと実家に帰っていたものですから・・」
「どこかお悪いんですか?」
「心臓に持病を抱えていて。。本当なら早目に手術したほうがいいんですけどね。」
「でもお父さんが亡くなったのは本当ですか?」
この言葉から多分アリバイにも問題ないだろう。
「1ヶ月ほどになるでしょうか。新宿の公園で。」
「そうですか・・ここのところ連絡をとってなかったものですから。」
「失礼ですがお二人の関係を伺ってもよろしいですか・」
「私とお父さんは、アマンという店で、そこのママに紹介されて知り合いました。笑顔を絶やさない方で、とても心を落ち着けることができました。
親しくしていただく間に、お店以外でも約束することになり、二人で食事に行ったり、別のお店に飲みに行ったりしました。
食事はお父さんが、どこで調べてきたのか、洒落たお店に連れて行ってもらい、誕生日にはプレゼントをもらったりして。
飲みに行くのは私が知っているアマンと同じような感じのお店でシュプールっていう名の所でいつも飲んでいました。
私は始めは父のような気持ちで接していたのですが、いつの日か、一人の男性として見るようになって・・というより、その日から一人の男性としか見られずに、ある日告白しました。
お父さんは困った顔をして「娘としてならいつでも付き合えるけど、君を一人の女としては見られない。」
そういって私はフラれました。そこから徐々に音信不通になっていき、そこに母の病気に当たったのです。」
「わかりました・・仮にの話ですが、彼が殺された・・としたら、何か思い当たることはありますか?」
「あんないい人、誰にも憎まれる訳ないいでしょう。」
「実は、これは報道されていないんですけど、髪の長い女性で。貴女くらいの体型の女性に心当たりはありませんか?」
「私が犯人だと思ったんですね。私にはアリバイがありますから。
ただ、彼には私以外の女性は考えられません。」
話は膠着状態だった。
そこで突然、彼女は言った。
「女性でなければ私達がいつも飲みに行っていたお店「シュプール」のジュンちゃんって男の子が、カツラかぶせたらソックリだよね、って言われた事があります。」
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